家電製品の選び方と買い方

パソコンとインターネットがあれば暗記する必要はないのか

最終更新日 2018年10月19日

パソコンとインターネットの発展により、誰もが豊富な情報を入手できるようになった

各家庭にパソコンが普及し、インターネットの接続速度の向上や、接続料金の低価格化が進み、インターネットから簡単にあらゆる情報を調べられるようになりました。

こうなると、少々乱暴な言い方ですが、私たちは脳の中に情報を記憶しておく必要はなく、知りたい事があったらインターネットから情報を引き出せば良い時代になったと言えるかと思います。

また、詰め込み主義の勉強方法も不要であるとも言えるかもしれません。しかし、本当に私たちはインターネットに情報の保存をまかせておいて良いのでしょうか。一見すると合理的に見えますが、私はインターネットに頼りすぎるのは考え物だと思っています。

インターネットに情報があるから、暗記は時間の無駄?

Google世代にとって暗記は時間の無駄 - GIGAZINEでは、Google や Wikipedia などで調べられる情報を、わざわざ暗記するのは時間の無駄だと語った人物の紹介などがされていますが、確かにそれは正しいと言えるでしょう。しかし、いくらインターネットから簡単に入手できる情報でも、覚えておくべき情報は存在するでしょう。

文章の意味を考えずにただ棒暗記するくらいだったら、インターネットに情報の保存をまかせた方が良いでしょうが、やはり暗記すべき事柄は存在すると思います。

例えば、英単語の意味などは、どの単語もインターネットで検索すればすぐ出てきますが、ある程度覚えておかないと、英語の文章や会話を理解できないでしょう。

また、数学や理科で習う公式は暗記しておかないと、後に専門性の高い内容を効率的に学べないでしょうし、何か新しい事を考え、創造するためには、頭の中に知のネットワークをはらないとできない事ではないでしょうか。

私は、大学院生の時に、超伝導とシミュレーションを組み合わせた研究を行ってましたが、その研究を進めるためには、基礎的な超伝導の知識や、シミュレーションに必要なプログラミング言語の基礎など、あらゆる事を暗記した事によって、研究を進展させる事ができたと実感しています。もちろん、いちいち暗記しなくても、知りたい情報があったら、インターネットで調べれば簡単に入手できましたが、その方法では、結果的に暗記に費やす時間よりも、調べる時間の方が多くかかったでしょうし、新しいアイディアとかが出てこなかったと思います。

暗記すべき情報の選択を

インターネットの発展により、暗記する必要性が低くなった情報が増えてきたのも事実だと思いますが、やはり人は学習し仕事するためには、基礎となる土台をしっかりと作るべきでしょう。その土台は、暗記抜きでは作れないものだと思います。

少々話がわかりますが、最近日本では詰め込み学習を見直したゆとり教育の問題点があげられていますが、私は、ゆとり教育において暗記すべき事を減らした事に問題があると思っています。創造力をつけるために、基礎的な学習内容を削減したそうですが、基礎的な事を習得せずに、どうやって創造力をつけると言うのでしょうか。ゆとり教育以前の教育方法に問題が無かったとは思いませんが、ゆとり教育では暗記すべき情報(学習内容)を捨てすぎたと思わざるを得ません。