エアコンを使うと咳が出る原因は
最終更新日
2018年10月19日
エアコンの使用が原因の病気
普段は咳が出ていないのに、暑い日にエアコンを使うと急に咳が出てしまう事はないでしょうか。その原因は、エアコンによる温度変化がもたらした体調悪化と思われるかもしれません。しかし、実際は別の原因がある可能性があります。それは、夏型過敏性肺炎です。これはエアコンの送風口から出てくるカビを吸い込むことによって発症する病気で、それほど珍しい病気ではありません。発祥すると咳等の風邪に似た症状が出ますが、ひどくなると息切れ等の肺炎の症状が出ます。
ちなみに、このような症状が出たから夏型過敏性肺炎とは限りません。気管支喘息等、他の病気も考えられます。ただ原因だけは、エアコンか出てくるカビであると考えるのが妥当です。特に、エアコンを使用しない時は何ともないのに、使用すると症状が出る場合は、エアコンが原因である可能性が大です。
エアコン内部はカビにとって快適な住処
ところで、なぜエアコンを使うとカビが出てくるのでしょうか。それは、エアコン内部はカビにとって繁殖しやすい場所だからです。エアコン内部にたまりやすいホコリは、カビにとって栄養分となります。それと、エアコンの仕組み上、内部は温度と湿度が高く、カビにとって絶好の環境となります。このような環境で繁殖したカビは、エアコンの送風口から出てきて、部屋の空気に浮遊しやすいため、人間の鼻や口から侵入してきます。その結果、夏型過敏性肺炎の発症につながるのです。
エアコンの掃除が重要
エアコン内部のカビの発生を防ぐには、まず定期的に掃除する事が重要です。まず、ホコリが付着しやすいフィルターの掃除は重要です。お部屋のホコリの発生具合によりますが、週1回は掃除するようにしておけば万全でしょう。1週間程度だとあまりホコリが付着していないようでしたら、半月に1回等でも十分です。あまりにも汚れがひどい場合は、内部洗浄が必要になります。分解作業や特殊な洗浄液の使用を伴いますが、自分で行う事も可能です。ただ、結構作業は大変で、下手をするとエアコンの故障につながりますので、専門の業者を探して依頼する事をおすすめします。ただし、業者が全てのエアコンを内部洗浄できるとは限りません。エアコンの構造上内部洗浄を引き受けられないと言う場合もあります。その場合は、エアコンのメーカーに問い合わせてみましょう。
カビの発生を抑えるエアコンの使い方
先にエアコン内部の湿度が高いと記述しましたが、その原因は結露が発生しやすいからです。結露は、ある程度湿度がある温かい空気が、急に冷やされると発生します。夏場に冷たいジュースが入ったコップの周りに発生する水滴も結露と呼び、これは周囲の温かい空気が、コップによって急に冷やされた事が結露の原因です。エアコン内部では、温かい空気を冷たい空気にしており、常に温かい空気が急に冷やされる状態が発生しています。そのため、結露が発生しやすいのですが、エアコン使用中は常に風の流れが起きているので、結露は生じにくいといえます。(風を当てると濡れたものが乾きやすいのと理由は一緒です。)
しかし、エアコンを止めると、風の流れがとまり、結露が生じやすくなります。なので、エアコンを急に止めずに、30分〜1時間程度送風運転をする事がおすすめです。こうすれば、エアコン内部が乾燥しやすくなり、結露の発生をかなり抑える事ができます。
結露を抑えられれば、湿度の上昇も抑えられます。この結果カビの繁殖を抑える事ができます。カビは、乾燥したところを好まみません。
比較的新しいエアコンであれば、自動で掃除してくれる機能が付いている事が多いです。メーカーによって自動掃除機能の内容は異なりますが、使ってみると結構効果があるものです。タイマー機能設定によって、もしくは運転後に自動で掃除を開始してくれるエアコンもありますが、中にはリモコンで操作しないと自動で掃除を開始してくれないエアコンもあります。もし、現在使っているエアコンの自動掃除機能について把握していなければ、説明書等を呼んで確認してみるといいでしょう。もしかしたら、自動掃除機能があるにも関わらず、使っていないかもしれません。