食器洗い乾燥機で本当に節約できるのか
最終更新日
2018年10月19日
食器洗い乾燥機で、必ず節約できるとは限らない
食器洗い乾燥機は、食器の洗浄の手間を省いてくれる大変便利な家電製品です。そのおかげで、時間的に余裕が生まれ、それだけで十分と言えるほど価値があると思われますが、水道代や電気代など、ランニングコストも気になるところです。確かに食器洗い乾燥機を使用すると、使用する水量を抑えられるため、節約できる部分があります。しかし、使い方によっては、手洗いよりもコストがかかる場合がある事に注意が必要です。
食器洗い乾燥機が使用する水量
製品によって異なりますが、食器洗い乾燥機は、約6人分の食器を洗うと、約10〜20リットルの水を使用します。人によって異なりますが、同じ人数分の食器を手洗いすると、約60〜80リットルの水を使用します。メーカーが発表した数値だと、手洗いではもっと多い水量が使われていると記載されている場合がありますが、これは使用する水量が大幅に減った事をアピールする狙いが含まれている可能性があります。
結果的には、食器洗い乾燥機が使用する水量は、手洗いの場合の半分以下になりますが、この理由は、水を循環させて使用するからです。これは、手洗いでは真似できない事です。
食器洗い乾燥機にかかる、水以外のランニングコスト
食器洗い乾燥機では、電気を使用するため、電気代がかかります。これは、手洗いでは発生しないランニングコストなので、食器洗い乾燥機の方が、コストがかかる事になります。しかし、この余分にかかる電気代による損失はそれほど多くないため、食器洗い乾燥機によって節約できた水道代で十分カバーできる範囲に収まります。
また、食器洗い乾燥機では、専用の洗剤を使用しますが、これは手洗いの場合とほぼ同等のコストとなりますので、両者の間に大きな違いは生じません。
予定外のランニングコスト
以上を考慮すると、食器洗い乾燥機を使うと節約できると考えられますが、実際の使用現場では、予定外のランニングコストも発生する事を考えなければなりません。例えば、その一つは手洗いによる洗い直しです。食器洗い乾燥機では、食器の汚れがきれいに落ちない場合もあるため、手洗いが必要になる場合があります。例えば、鍋に付いたコゲ、コーヒーカップに付着した口紅などは、どうしても手洗いでないと、汚れが落ちない場合があります。
はじめから手洗いが必要になる場合もあり、食器洗い乾燥機に入らない食器や、傷みやすい食器では、手洗いがどうしても必要となります。
また、食器洗い乾燥機には、幾つかの洗浄コースが用意されている製品が多いですが、より水や電気を使用する念入りに洗浄するコースを使う機会が出てくる場合もあります。
以上を踏まえると、食器洗い乾燥機と手洗いを比較した場合、同程度のランニングコストが発生する場合もあります。しかし、食器を内部に上手く配置し、汚れを簡単にすすぐ等、工夫して食器洗い乾燥機を使用すれば、間違いなく節約できます。また、夜の電気代が安いプランを導入しているなら、夜に食器洗い乾燥機を使う事により、さらなる節約効果が見込めるでしょう。
少量の食器では、節約効果は見込めない
食器洗い乾燥機で節約できない場合があります。それは、食器の数が少ない場合です。この場合は、食器洗い乾燥機よりも手洗いの方が安く済みます。なぜなら、食器が少ないからといって、使用する水量や電気量を、比例的に減らせないからです。つまり、食器洗い乾燥機で得をするためには、できるだけ一度に多くの食器を洗う必要があります。よって、小まめに少量の食器を、食器洗い乾燥機で洗うと節約になりません。なので、家族人数が少ない方は、一度に洗う食器量が少なくなりがちなので、節約志向で行くなら、手洗いのほうがおすすめです。