最終更新日 2019年05月26日

余ったご飯を冷蔵庫に入れてはいけない！｜食の安全｜JBpress には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2015年5月15日)

――ご飯が余ったときの保存方法はどのようなものでしょうか？

豊満　意外と知られていないことですが、冷蔵庫でなく冷凍庫に保存していただきたいと思います。

――冷凍庫、なんですか？

豊満　はい。ご飯を炊くと、生でんぷんともよばれる消化の悪い「βでんぷん」が、消化のよい「αでんぷん」に変わります。でも、ご飯の温度が5〜7℃ぐらいになると、「βでんぷん」に戻ります。つまり、冷蔵庫は消化の悪いでんぷんに戻ってしまう“適温”になっているわけです。

　βでんぷんに戻ってしまうこの5〜7℃の温度帯を、なるべく短時間に通過させることが大切になります。だから、冷凍庫のほうで急速に冷やすべきなのです。

　また、ご飯が熱いうちにラップで包むほうが、水分となる湯気を封じ込めることができ解凍時においしく食べられます。ただし、熱いままだとほかの冷凍されている食材が溶けてしまうので、器に触れて常温ぐらいになったころ冷凍庫に入れます。

「豊満」とは、女子栄養大学短期大学部准教授の豊満美峰子氏です。

ご飯は冷蔵庫よりも冷凍庫に保存する方が良いようです。保存の仕方にもコツがあるようで、ご飯が冷めきってしまう前に冷凍庫へ保存する方が良いようです。

個人的な経験上でも、ご飯は冷蔵庫よりも冷凍庫に保存しておく方が良いと思います。保存しておいたご飯を温めて食べる時は、冷凍庫に保存しておいたご飯の方が美味しく感じます。

しかし、美味しさの感じ方は人それぞれ異なります。ご飯は冷蔵庫で保存しておく方が美味しく感じる人もいるかもしれません。

全員が冷凍庫で保存する方が良い意見であっても、ご飯の包み方や冷凍するタイミング等の違いで美味しさが違うと感じる人がいるかもしれません。

似たような疑問に応えるために検証した人がおり、その検証結果が ご飯、おいしく保存するには　7つの方法を検証 冷凍でも3日が限界｜くらし＆ハウス｜NIKKEI STYLE にて公開されています。(この記事の公開年月日は2012年9月7日)

同記事の筆者含め10人集めて検証したそうで、最も良い結果が得られた保存方法について、以下のとおり書かれています。

その結果、保存3日目ぐらいまでは、10センチ四方で厚さ1.5センチ程度に、平たい形で緩めにラップし、電子レンジでいきなり加熱する方法が「1番おいしい」と10人中9人が指摘した。

同記事の解説によると、冷凍庫にご飯を保存すると、凍ったご飯から水分が水蒸気となって出ていく昇華と呼ばれる現象が発生しますが、味が落ちていき保存4日目以降は美味しくないと感じるそうです。

平たい形にすると良い理由は書かれていませんが、ご飯全体の中で温度差が発生しにくくなり、全体的に同じ速度で冷凍が進み、全体的に同じ速度で加熱されて良い結果を生むと考えられます。

ご飯をラップできつく包むと米粒同士がくっついてべちょっとしてしまうので、緩めに包むと良いそうです。

お米の主成分であるでんぷんは0〜60度くらいで保持する水分子が表面に出る「老化」と呼ばれる現象が起き粘り気を失いますが、この老化を防ぐために自然解凍ではなく電子レンジで急速加熱する方が良いそうです。

同様の理由で急速冷凍する方が良いので、ご飯が熱いまま冷凍庫に保存すると良いようです。

ご飯を保存する期間が半日や1日であれば、冷凍保存以外の保存方法でも美味しさを保てるようです。冷凍保存以外で最も良い結果が得られた保存方法について、以下のとおり書かれています。

冷凍以外の方法も試した。実際に食べた10人の評価が最も高かったのは、サワラの木のおひつの常温保存だ。室温30度、湿度55％でご飯は12時間後でも味と歯応えを保った。木が湿気を吸ったり吐いたりして、ご飯粒表面の水分を保つ。

同記事には他の保存方法の結果についても書かれており、サワラの木のおひつより劣りますが、セラミック製のおひつでも12時間までなら結構美味しさを保てるようです。

真空保存可能な容器に保存する方法、温度や湿度の制御がきめ細かくできる電子ジャーに保存する方法、10センチ四方で厚さ1.5センチ程度に平たい形で緩めにラップし冷蔵庫で保存する方法でも、24時間までならそれなりに美味しさを保てたようです。

同記事にも同じようなことが書かれていますが、気温や湿度によっては結果は変わってくることがあります。

特に常温保存には注意が必要で、高温で高湿度だと12時間経つ前に味が落ちるどころか食べない方が良いほどいたんでしまう可能性がありますので注意が必要です。