家電製品の選び方と買い方

袋が膨らんだ冷凍食品は腐っているのか

最終更新日 2019年06月28日

腐っている可能性はあるが、氷から変化した水蒸気で膨らんだ可能性が高い

冷凍庫に入れておいた冷凍食品の袋が膨らんでいた場合、腐ってしまったのかと思われるかもしれません。

腐ってしまっている可能性はありますが、マイナス18度以下で保存されているなら腐ることはありません。腐敗は、微生物の活動によって進行しますが、マイナス18度以下の環境では微生物は活動できないからです。

家庭用の冷凍庫の温度はマイナス18度以下ですが、もし冷凍庫に異常が発生しており温度が上昇していると、腐っている可能性があります。袋を開封し、腐った臭いがするなら腐っています。

腐っていないのに冷凍食品の袋が膨らむ理由についてですが、冷凍食品に含まれる氷が水蒸気に変化するからです。このように個体から液体を経ずに気体になる現象を、昇華と呼びます。

肉や魚等の食品を長期間冷凍しておくと乾燥しますが、これも昇華が原因です。食品に含まれる氷が水蒸気に変化することにより、食品から水分がなくなっていき乾燥してしまうのです。

冷凍食品では、水蒸気が袋の中にたまりますので袋が膨らみますが、水分がなくなっていくことに変わりはないため、冷凍食品も乾燥します。乾燥すると、味や食感が落ちる等の品質低下につながります。

そのため、袋が膨らんだ冷凍食品は腐っていなくても、品質の低下が発生している可能性はあります。