家電製品から発生する電磁波は有害なのか
最終更新日
2018年10月19日
電磁波とは
電磁波とは、周期的に変化する電磁場のことです。電磁波は、私たちの身の回りにあふれており、光も電磁波の一種です。この電磁波ですが、ますますハイテク機器が登場する世の中において、より身近なものとなってきています。例えば、電磁波を利用して通信を行う携帯電話が一人一台を持つ時代となり、携帯電話から発生する電磁波は人体に害はないのかは、度々メディアに取り上げられるホットな話題です。
携帯電話は頭に近づけて使用するため、電磁波が脳に悪影響を与えるのではというニュースが飛び交った例もありましたし、満員電車の中では大量の携帯電話が存在し、かつ金属性の車内に電磁波が反射され充満しやすいという事で、満員電車内は危険だというニュースが出た事もありました。
高周波の電磁波は有害
本当に電磁波は人体にとって有害なのでしょうか。それとも無害なのでしょうか。電磁波はあらゆる種類が存在するため一概に判断はできませんが、とりあえず電磁派の一種であるガンマ線やX線は明らかに人体にとって有害です。なぜ有害かと言うと、ガンマ線やX線は高周波の電磁場だからです。すなわち、とても高いエネルギーを持っており、それが人体を通過すると、細胞自身や細胞内の遺伝子を破壊してしまうからです。
解明が難しい低周波の電磁波が与える人体への影響
では、家電製品から発生している電磁波はどうでしょうか。確かに家電製品は電気を使うため、どうしても電磁波が発生します。しかし、その電磁波は低周波、すなわちエネルギーが低いものであり、一般的に安全と言われています。しかし、電磁波と人体との関連性を調べる研究者の中には、有害である、または有害とまではいかないまでも、長期的に電磁波を浴び続ければ影響が出る可能性があると報告する方もいます。
このように、全員が電磁波の人体への影響について意見が一致していませんが、これは研究には膨大な時間と解析が必要な事から仕方の無い事でしょう。一時的に浴びると危険な電磁波かは、動物実験等を行えば、割と簡単に解明できるでしょうが、一時的に安全と考えられる電磁波に対しては、長期的に浴びるとダメージが蓄積され、影響が出るまでに時間差があるのか調べなくてはなりません。
これは、数十年に渡る研究が必要でしょうし、これほど長期間に渡ると、電磁波の影響なのか判断が難しくなるはずです。よって、家電製品から発生する電磁波が、人体に何らかの悪影響が出ると解明される可能性はゼロではないでしょう。
電磁波過敏症
ちなみに、人によっては電磁波の影響を受けるという調査結果が出ています。これは電磁波過敏症と呼ばれており、極少数の人に見られています。人によって症状の出方に違いが見られますが、電磁波が強いところにいると、皮膚に違和感を感じたいり、頭痛やめまいを引き起こしたりするそうです。動物の中には、電磁波を感知して周囲の状況や危険を感じるので、人間も電磁波の影響を実感してもおかしくはありません。よって、人によっては電磁波が有害であると考えられますので、そのような場合は電磁波が発生するところから距離を置くか、電磁波を遮蔽するツールを利用する必要があります。