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パソコン用モニターでDVDビデオを見ると画質が悪く感じる理由

最終更新日 2018年10月19日

パソコン用モニターでDVDビデオを見ると画質が悪く感じる原因は

最近のパソコンは、DVDドライブが必ずと言って良いほど搭載されていますので、パソコンでDVDビデオの鑑賞した経験がある方は多いと思います。

その時に、DVDビデオの画質が思ったより良くなかったと感じた事はないでしょうか。液晶テレビやブラウン管テレビでDVDビデオを見た事がある方は、特にそう感じる事が多いと思います。

パソコン用モニターで見るDVDビデオの画質が悪くなる原因は、様々考えられますが、よくある原因の一つは、DVDビデオの解像度と、パソコン用モニターの解像度の違いです。

DVDの解像度とパソコン用モニターの解像度の違いが引き起こす画質の悪さ

DVDの解像度は一般に 720×480です。一方パソコン用モニターの解像度は、一般に 1024×768、または 1280×1024です。

両者を比べると、DVDの解像度に比べ、パソコン用モニターの解像度が高すぎるため、画質の低下が起こります。

言い換えると、DVDが持っている映像の情報量が足りないわけです。これは、厳密には正確ではありませんが、画面を細かく分割して考えるとわかりやすいです。

例えばパソコン用モニターでは、1280×1024 個の小さい四角形一つ一つに色を表示させているとイメージして見て下さい。とすると、画面全体に、きれいにくっきりと映像を表示させるには、1280×1024個の色の情報が必要となります。しかし、DVDは720×480個分の色の情報しかありませんので、不足分が生じます。

この不足分は、パソコンとパソコン用モニター側で適切に作り、補正する事になります。しかし、この補正作業を行なうと、よほど補正処理に優れていない限り、どうしても結果的に画質が粗くなってしまいます。

補正処理が優れていないと、色の情報が無い四角形の所にには、その四角形周辺の色をほぼそのまま表示します。この結果、輪郭がギザギザになったりして、画質が粗く感じる事につながります。

一方液晶テレビやブラウン管などのテレビ用のモニターは、解像度がDVDビデオとほぼ一致しており、先に出てきた不足分が生じませんので、きれいに見えます。

しかし、テレビ用モニターの画面の大きさは、パソコン用モニターの画面の大きさと同じか、より大きい事が多いので、テレビ用モニターの解像度が低くて画面が広ければ、画面を細かく分割して考えると、一つ一つの四角形が大きくなり、結果的に粗く表示されると考えられます。

ですが、テレビ用モニターでは、元々パソコン用モニターとは仕組みが違い、低解像度の映像でもきれいに表示させる事に特化していますので、一つ一つの四角形が大きくても、色の表現を工夫し、粗く見えないようにする技術に優れています。

つまり、解像度の高さにおいては、テレビ用モニターよりもパソコン用モニターの方が優れていますが、低解像度の映像を表示させる点においては、テレビ用のモニターの方が優れている事になります。

解決策

パソコン用モニターで見るDVDビデオの画質に、どうしても満足できない場合は、パソコン用モニターの画面内で小さく表示させるか、解像度を下げて表示させると、応急処置になる可能性があります。

パソコンと液晶テレビ等のテレビ用モニターに接続が可能であれば、そちらも試してみると良いでしょう。予算があれば、DVDビデオの画質が、テレビで見るときと同じくらい高いパソコン用モニターを購入するのがおすすめです。