家電製品の選び方と買い方

エアコンを100Vから200Vに変更すればブレーカーが落ちにくくなるのか

最終更新日 2016年06月03日

アンペアブレーカーは落ちにくくならない

家庭用エアコンには、100Vで動作する製品、200Vで動作する製品があります。消費電力=電圧×電流ですので、消費電力が同じなら、電圧が2倍になると電流は半分となります。

エアコンを買い替える際に、100Vの製品から、同じくらいの電力を消費する200Vの製品へ変更する形となれば、エアコン動作時に流れる電流は約半分となります。

エアコンの消費電力は高いため、動作時に流れる電流も高いです。エアコンと、エアコン以外の消費電力が大きい家電製品を同時に使用してブレーカーが落ちてしまった経験がある方は多いと思います。

ブレーカーには複数の種類がありますが、ここでのブレーカーとはアンペアブレーカーです。アンペアブレーカーは、契約アンペアを超えた電流が流れた時に落ちます。エアコン動作時の電流が半分になれば余裕が生まれると思われます。

もしエアコン動作時の電流が半分になれば、ブレーカーが落ちにくくなりそうですが、落ちにくくなりません。なぜなら、エアコンに限らず200Vで動作する家電製品に流れる電流は、アンペアブレーカーでは2倍として扱われるからです。

アンペアブレーカーでは2倍として扱われる理由

200Vの電気を利用できる家庭では、単相3線式の配線方式が採用されており、下図のとおり上の電圧線と中性線の電圧差100Vと、下の電圧線と中性線の電圧差100Vを、組み合わせて200Vの電気を取り出しています。

単相3線式の配線図
単相3線式の配線図
http://www.tepco.co.jp/ep/private/guide/detail/tansou.html

詳細な説明は省きますが、200Vの家電製品に流れる電流は、上の電圧線と下の電圧線に流れ、アンペアブレーカーは上の電圧線に流れる電流と下の電圧線に流れる電流を足し合わせた電流を、使用中の電流として扱います。

例えば、200Vで動作するエアコンに10Aの電流が流れた時、上の電圧線と下の電圧線に10Aの電流が流れ、アンペアブレーカーでは合計20Aの電流が使用中となります。

上の電圧線か下の電圧線どちらかのみを使用中の電流にしようとしても、100Vの家電製品が存在するためできません。

上図では、上の電圧線と中性線を利用する100Vの家電製品はつながっていませんが、このような家電製品に流れる電流と、下の電圧線と中性線を利用する100Vの家電製品に流れる電流も、使用中の電流としなければならないため、上の電圧線と下の電圧線どちらか一方のみを使用中の電流にはできません。

安全ブレーカーでは落ちにくくなる場合あり

安全ブレーカー(分岐ブレーカー)では、200Vの家電製品に流れる電流が、そのまま使用中の電流となります。例えば、200Vで動作するエアコンに10Aの電流が流れた時、安全ブレーカーでは10Aの電流が使用中となります。

そのため、安全ブレーカーであれば、エアコン動作時の電流が半分になればブレーカーが落ちにくくなりますが、一般的にエアコンは専用コンセントに接続して使用します。

専用コンセントとは、安全ブレーカーからコンセントまで分岐されずに配線されており、かつ差し込み口は1つとなっているコンセントのことです

エアコンを専用コンセントに接続して使用し、何も異常が起きなければ安全ブレーカーは落ちることはなく、エアコン動作時の電流が半分になっても同様ですので、安全ブレーカーが落ちにくくなるとは言えません。

専用コンセントではない100Vのコンセントに接続して使用していた場合、200Vのエアコンに変更するなら200Vの専用コンセントに接続することになりますので、100Vのコンセントとつながっている安全ブレーカーは落ちにくくなります。