家電製品の選び方と買い方

なぜ消費電力が大きい家電製品は、延長コードの使用を禁止してるのか

最終更新日 2016年07月04日

延長コードの使用はリスクが高い

電子レンジ、トースター、アイロン、ドライヤー、エアコン、電気ストーブ、こたつ等、消費電力が大きい家電製品の取扱説明書を見ると、延長コード使用禁止と記載されている場合が多いです。

禁止理由も記載されている場合、異常発熱し発火や感電することがある等と記載されています。消費電力が大きい家電製品は、たいてい消費電力は1500W以下であり、定格容量が1500Wの延長コードを使えば特に問題ないと思われます。

電気が流れる電線が長くなるほど電圧低下が増加するため、延長コードによる電圧低下が家電製品に悪影響を及ぼし、正常に動作しない、または故障につながる恐れがありますが、延長コードの長さが数m程度であれば、まず電圧低下による影響は見られません。

延長コードが数十mになってくると、電圧低下による影響が見られる可能性が出てきますが、一般的には家庭では10m以下の延長コードが使われますので、電圧低下による影響を心配する必要はありません。

実際に消費電力が大きい家電製品で延長コードを使用している方は珍しなく、むしろ多いでしょうが、特に問題なく使えていると思われます。

それでも、消費電力が大きい家電製品が延長コードの使用を禁止してるのは、リスクが高いからです。誤った使い方をせず、延長コードにとって相応しくない使用環境で使わなければリスクは非常に低いですが、延長コードの誤った使い方や相応しくない使用環境を見ると、家電製品のメーカーやショップ等が延長コードの使用を禁止するのは無理もないです。

定格容量1500Wを超えないよう注意が必要

一般的な延長コードには、複数の差し込み口があります。定格容量が1500Wですので、それを超えると延長コードに限らずコンセントも異常発熱し、火災につながる恐れがあります。

延長コードに消費電力が大きい家電製品をつないで使用する場合、定格容量を超えやすくなるため、他の家電製品もつないで使用するなら注意が必要です。

誤って定格容量を超える使い方をしてしまう方もいるでしょうから、安全を重視するなら延長コードの使用は禁止せざるを得ません。絶対に定格容量を超えないように使えば安全と思われますが、まだ他にもリスクがあります。

不適切に扱わないよう注意が必要

消費電力が小さい家電製品をつないで使用する場合でも延長コードは適切に扱う必要がありますが、消費電力が大きい家電製品をつないで使用する場合は、延長コードには大きな電流が流れ、流れる電流が大きいほど発生する熱量が大きくなりますので、延長コードを適切に扱わないと異常発熱し発火や感電につながりやすいです。

延長コードの主な適切な扱い方は、以下のとおりです。

・延長コードの上に重い物を置かない
・延長コードを扉等に挟まない
・延長コードを強く曲げる、ねじる、引っ張る状態で使用しない
・延長コードを束ねた状態で使用しない
・延長コードをステップルや釘、針金等で固定しない
・延長コードを足に引っかかるような場所に設置しない
・延長コードをホコリが多い場所で使用しない
・延長コードを塩気や油蒸気が多い場所で使用しない
・延長コードを高温の場所で使用しない
・延長コードを0度を大きく下回るほど温度が低い場所で使用しない
・延長コードを湿度が高い場所や水がかかる場所で使用しない
・延長コードを定期的に掃除や点検する

どれも難しくはありませんが、気づかぬ内に不適切に扱ってしまわないよう注意が必要です。

延長コードは劣化しますので寿命があり、寿命は約5年が目安ですが、消費電力が大きい家電製品をつないで使用する場合は発熱量が大きく、熱により劣化しやすいため、少なくとも1年に1回以上は点検する方が良いです。また、購入した延長コードが不良品である可能性がありますので、使い始めた直後でも点検しておく方が良いです。

主な点検ポイントは、以下のとおりです。

・延長コードが硬くなっている
・延長コードが異常に熱くなっている
・延長コードを動かすと、つないでいた家電製品の電源が切れる
・延長コードの差し込み口に家電製品のプラグを差し込んでもゆるく抜けやすい
・延長コードが変形、変色している
・延長コードのプラグの刃が変形している
・延長コードに傷がある、破損している

延長コードのプラグ、延長コードに差し込んでいる家電製品のプラグが、中途半端に差し込んでいる状態になっていると、異常発熱し発火や感電につながる恐れがありますので、延長コードを頻繁に動かされる場所に設置してるなら、毎日のように点検しておく方が良いです。

延長コードの定格容量を超えず、適切に扱い、定期的に点検しておけば安全と思われますが、消費電力が大きい家電製品をつないで使用すると発熱量が大きいため、点検して異常に気づく前に異常発熱し発火や感電につながる可能性が高く、これが延長コードを使わない方が良い理由の一つとなっています。

点検して異常に気づく前に異常発熱し発火や感電につながる可能性が高いことは、家電製品自体の電気コードやコンセントにも当てはまることですが、延長コードが増えることでリスクも増えます。安全を重視するなら、延長コードの使用は禁止せざるを得ません。

発熱量が抑えられた延長コードを

延長コードの使用は禁止だとしても、現実的には家電製品の設置場所からコンセントまでの距離が遠い、またはコンセントの差し込み口が足りない等の理由で、延長コードを使用せざるを得ない方は多いと思われます。私も、消費電力が大きい家電製品であっても一部では延長コードを使っています。

延長コードを正しく扱えばリスクは非常に低いですが、延長コードが原因と思われる火災等の事故が後を絶ちません。そこで、リスクを抑えられる延長コードを使うのがおすすめです。

延長コードは、同じ電流の大きさでも製品によって発熱量が異なります。発熱量は抵抗に比例しますが、品質が悪くて抵抗が大きい延長コードは発熱量が大きく、定格容量1500Wギリギリで使用すると表面温度が人肌を大きく超える製品があります。

表面温度が人肌を大きく超え触れないほど熱くはなくても、相当熱く感じます。発熱量が小さい製品だと、定格容量1500Wギリギリで使用しても表面温度は人肌と同じくらいか人肌以下です。

品質が悪くても、定格容量以下で使っていれば安全だと思われますが、表面温度が比較的高くなる製品は、消費電力が大きい家電製品をつないで使用すると熱により劣化しやすく、熱劣化が原因で発火や感電につながりやすい懸念があります。

表面温度が比較的高くなる製品と表面温度が比較的低いままの製品を、それぞれに消費電力が大きい家電製品をつないで使用し続けてみないとわかりませんが、表面温度が比較的高くなる製品を使うと安全性が低くなると思われます。

そのため、品質が高く発熱量が小さい延長コードを選んで使う方が良いです。どのくらいの温度まで上昇するのかは、まず仕様に記載されていませんので、実際に使ってみないとわかりませんが、パナソニックのザ・タップXシリーズは、発熱量が抑えられた延長コードで有名です。

以下は、ザ・タップX(3コ口)(1m)(ブラック)WHA2513BKPですが、発熱量が低減されているだけでなく、電線を覆う被膜に燃えにくい樹脂を採用しており、万が一異常発熱しても発火しにくいです。(2016年6月1日時点では販売中)

ザ・タップX(3コ口)(1m)(ブラック)WHA2513BKP
ザ・タップX(3コ口)(1m)(ブラック)WHA2513BKP
http://panasonic.jp/tap/p-db/WHA2513BKP.html