家電製品の選び方と買い方

IHクッキングヒーターの選び方

最終更新日 2016年05月02日

IHクッキングヒーターとは

鍋自体が加熱する

今新しいキッチンシステムとして話題のIHクッキングヒーターとは、その仕組みを簡単に説明すると、電気によって磁力を発生させ鍋等に電流を発生させます。そのときに鍋等の金属の抵抗により熱が発生します。つまり鍋等自体が発熱します。

電気抵抗が大きいほど発熱する熱量が多くなるため、IHクッキングヒーターで使う鍋等には、電気抵抗の大きい鉄製やステンレス製等を使う必要があります。耐熱ガラス製等は電気抵抗が小さいため、IHクッキングヒーターでは使えません。

電気だけど高火力

IHクッキングヒーターは、電気を使うというイメージから、火を使うガスコンロより火力が非力だと思われますが、その逆でIHクッキングヒーターは非常に高火力として機能し、一般家庭ではガスコンロよりも高火力です。IHクッキングヒーターの火力が強すぎて焦げてしまうなどの失敗をしてしまい、慣れるまで上手く調理できないという声が出るほどです。しかし、IHクッキングヒーターには一定温度に保つ機能などがありますので、使いこなせばより一層お料理が楽しくなります。

電気代のコストは

気になる電気代ですが、IHクッキングヒーターは非常に熱効率が高いため、電力の無駄が少ないです。生活スタイルによりますが、ガスコンロを使った場合のガス代と同じか、それよりも安くなるほどです。ただ、日本国内では原子力発電所の事故により、原子力発電所を積極的に活用する方向には向かなくなったため、電気代が上昇を続ける傾向があります。そのため、IHクッキングヒーターにかかる電気代コストの有利性は、徐々に薄れていくと思われます。

IHクッキングヒーターにかかる電気代のみに注目すると、導入にためらってしまうかもしれませんが、IHクッキングヒーターでは鍋等のみが発熱するため、排熱が少なく、ガスの燃焼ガスも発生しないので換気が少なくすみ、夏場や冬場における冷暖房の電気代のロスが少なくなるというメリットがあります。

他にも様々なメリットがあり、IHクッキングヒーターは、調理後の掃除が楽で、鍋等を置く場所が平面ですから、サッと拭くだけで済みます。

また、IHクッキングヒーターは直火を使わないので、引火や鍋料理等の吹きこぼれによる火の消えがない上、空焼きや異常過熱を防止するセンサーが備わっていますので、ガスコンロよりも安全です。ただし、クイックラジエントヒーターと呼ばれるものがIHクッキングヒーターに搭載されている場合がありますが、これは直火の役割をしますので燃えやすいものが回りにあると火事になる恐れがありますので注意が必要です。

このように、IHクッキングヒーターは様々なメリットがありますので、たとえ電気代コストが上昇してしまうとしても、導入する価値は十分にあります。

電磁波と人体への影響

IHクッキングヒーターは電磁波を利用するので、不安という声もありますが、IHクッキングヒーターから発生する電磁波は、他の家電製品とほぼ同じ大きさです。世界の公的機関でもIHクッキングヒーターから発生する電磁波による人へのダメージは認められないと報告されています。

よって、IHクッキングヒーターが健康を害することはありませんので、安心して使えます。ただし、電磁波の影響が問題となる心臓ペースメーカーを使用している方は、念のためお医者さんに相談してから使うのが無難です。

IHクッキングヒーターで使用可能な鍋等

IHクッキングヒーターでは、全ての鍋やフライパンが使えるわけではありません。基本的に鉄とステンレス系の材質でできたものが使えます。アルミや銅が含まれていたり、耐熱ガラスでできた鍋等は使えません。しかし、オールメタルに対応していれば、アルミや銅でできた鍋なども使用可能です。また鍋の直径の大きさや、鍋の底面の形状が平らでないといけないという制限もあります。

どのような鍋等が使えるかどうかは機種により違いがありますので、使用したい鍋等があるのであれば、IHクッキングヒーターの仕様から仕様可能な鍋等を調べて選ぶと良いです。

IHクッキングヒーター用の調理器具

鍋等はどのような材質でできているのか、ある形状の鍋等はIHクッキングヒーターで使えるのか判断するのは難しいものです。

判断が難しく、IHクッキングヒーターで使用する調理器具について不安があれば、IHクッキングヒーター用の調理鍋等を使えば安心です。一般的によく使われるような鍋から、天ぷら用鍋やたこ焼きプレートまで一通りそろっています。調理器具のラインナップが豊富なショップに行くと、IHクッキングヒーター専用の調理器具がそろっているはずです。

クイックラジエントヒーターがあれば、ガスコンロで使っていた調理器具も使える

IHクッキングヒーターにクイックラジエントヒーターが搭載されていれば、そこで今までにガスコンロで使っていたお鍋など、ほとんどの調理器具が使えます。IHクッキングヒーターでも、ガスコンロで使っていた調理器具を使用したい場合は、クイックラジエントヒーターがあるIHクッキングヒーターを選ぶと良いです。

IHクッキングヒーターの設置工事

IHクッキングヒーターの導入の最大の壁はやはり設置工事です。設置場所についてですが、システムキッチンにガスコンロが組み込まれているのであれば、通常それを入れ換える形でIHクッキングヒーターを設置できます。また流し台のガスコンロを置くスペースを利用するのであれば、今まで使用してきたガスコンロと同サイズのIHクッキングヒーターへと入れ換える形となります。

もう一つ重要な点がありますが、たいていのIHクッキングヒーターは 200V の電源が必要です。設置予定の場所に 200V の電源がなければ配線工事が必要となります。

一般家庭で 200V の電源を使用するには、単相3線式と呼ばれる 100V と 200V が使える配線が必要です。一般的にはどのご家庭にも単相2線式とよばれる 100V が使える配線がきており、 単相3線式の配線は、比較的新しい住宅で使える場合が多いです。

そのため、単相3線式の配線はまだあまり普及はしてませんが、分電盤(ブレーカー等があるところ)までは単相3線式がきていることが多いです。これなら簡単な屋内配線工事で済みます。

気になる工事費ですが、たいてい商品と工事がセットとして販売されていますので、工事費がどれくらいかは販売店によって異なりますが、たいてい商品の代金と工事費を合わせて約20万円が目安です。

商品だけでなく工事費も結構かかりますので、IHクッキングヒーターを購入する場合は工事費も考えておく必要があります。特にビルトインタイプとなると工事にかかる費用が高くなりますので十分な予算が必要です。

IHクッキングヒーターのタイプ

IHクッキングヒーターのタイプは、まず大まかに分けて2種類あります。それは、キッチンに組み込むビルトインタイプ、と、キッチンの流し台に置ける据え置きタイプです。IHクッキングヒーターを設置する場所に応じて、適切に選ぶ必要があります。

ヒーターの数

たいていのIHクッキングヒーターには、複数のヒーターがありますが、単独のヒーターとなる製品もあります。ヒーターの数は、IHクッキングヒーターのタイプを選択した時点で決まってくるものであり、ビルトインタイプであれば3口か2口のヒーターを持つ製品があります。セカンドキッチンに使える小さいサイズのビルトインタイプだと、1口持つ製品もあります。

据え置きタイプだと、2口のヒーターを持つ製品があります。持ち運びが簡単にできるような据え置きタイプだと、1口持つ製品もあります。

ヒーターの種類

IHクッキングヒーターの機種によっては、クイックラジエントヒーターが付いているのがあります。これは、鍋等自体を発熱させるのではなく、ヒーター部分が発熱して鍋等を過熱させるため、直火の役割をします。

クイックラジエントヒーターがあれば、直火の調理器具が使えるというメリットがあります。他に、お餅やパンを焼いたりできます。クイックラジエントヒーターがあると便利ですが、IHクッキングヒーター用の調理器具しか使わず、焼く調理はオーブントースター等で行うのであれば、クイックラジエントヒーターが無くても問題ありません。

ヒーターの火力(kW)

IHクッキングヒーターのヒーターは、製品によって火力が異なります。IHクッキングヒーターの仕様には、ヒーターの火力の目安として単位 kW で表示されています。

3口ビルトインタイプなら、IHクッキングヒーターの火力は、左右 3.0kW。またはどちらかが 3.0kW で片方が 2.0kW。クイックラジエントヒーターが 1.2kW である製品がよく見られます。

2口据え置きタイプなら、IHクッキングヒーターの火力は、左右 2.0kW である製品がよく見られます。

1口ビルトインタイプなら、IHクッキングヒーター 2.0kW である製品がよく見られます。

魚を焼いたりできるロースターヒーターは通常約 1.2kW から 1.5kW です。

3口ビルトインタイプでないと、高火力であるIHクッキングヒーター 3.0kW がないことが多いので選択に悩むところですが、通常のお料理には 2.0kW で十分過ぎるほどで、これでもたいていのお料理には火力を弱めて使うほどです。そのため、2.0kW あれば十分と言えます。

クイックラジエントヒーターやロースターヒーターはあまり選択の余地はありませんが、1.2kW もあれば十分な火力です。

外形寸法

ガスコンロと同様にIHクッキングヒーターも、キッチンに収まりやすいサイズとなっていますが、製品によてサイズが異なりますので、設置予定の場所に合うか確認が必要です。特に幅の確認が重要です。

ビルトインタイプには、幅が 60cm と 75 cm の製品があります。ただし、75cm 幅でも、上部の天板部分の幅が 75 cm となっており本体部分の幅は 60 cm です。そのため、天板部分の幅が 75 cm でも設置に問題ないかが選択の鍵となってきます。

75 cm 幅であれば、60cm 幅よりもゆとりあるスペースとなるため、隣同士となる鍋等がぶつかりにくいというメリットがありますが、天板部分が他のスペースを奪ってしまい、今まで使っていた調理スペースが狭くなってしまうというデメリットがあります。また、75 cm 幅だと、本体が収まる幅 60 cm よりも天板部分の幅が広くなる事に注意が必要です。例えば、壁際に設置するため、本体が収まるスペースと壁の間の距離が狭いと、設置できない場合があります。

据え置きタイプには、幅が 60 cm の製品があります。ガスコンロだとコンパクトな幅 56 cm の製品も見られますが、IHクッキングヒーターではあまり見られませんので、実質 60cm のみとなります。

電源

IHクッキングヒーターの電源は、たいてい単相 200V を必要とします。1口の据え置きタイプなら単相 100V もあります。

単相 200V を必要とするIHクッキングヒーターを選ぶ場合は、単相 200V が住宅で使えるのか、もしくは配線工事を行えば使えるのか確認する必要があります。

単相 100V を必要とするIHクッキングヒーターは、たいてい1口の据え置きタイプですが、単相 100V はどの住宅にもあるので配線工事が不要というメリットがあります。また、据え置きタイプであれば、簡単に持ち運びできるほどの大きさと重量であり、設置工事も不要というメリットもあります。

調理機能

IHクッキングヒーターには、調理に便利な機能が搭載されている場合があります。もし必要な機能があれば、その機能があるかどうか確認する必要があります。

機能の例ですが、揚げ物をする際に自動温度調節機能があれば、一定温度で美味しく揚げることができます。

保温機能があれば、鍋料理などを一定温度(90度など)に保温しておくことが可能です。

自動炊飯機能があれば、自動的に火力を調節しご飯を炊き上げることができます。

自動湯沸し機能があれば、お湯が沸いたらアラームなどでお知らせをしてくれ、自動でヒーターの出力をとめます。

また、IHクッキングヒーターにグリルが搭載されていれば、お魚やお肉を自動で火力を調節して美味しく調理する機能がある場合が多いです。

安全機能

IHクッキングヒーターには安全のために様々な機能が搭載されています。例えばヒーターの切り忘れを防止する機能や、過熱防止機能などがあります。どのIHクッキングヒーターにも、似たような安全機能がそろっていますので、こだわる必要性は低いですが、安全性を重視するなら安全機能についても見比べながら選ぶと良いです。